編集部では4つの法人を運営しています。使っているチャットツールは、Slack・Chatwork・LINEの3種類に分かれています。
そしてチャットツールにかけている費用は、4社合わせて年40,320円です。そのうち3社は0円で回っています。
ビジネスチャットの比較記事を読むと、チーム運営には有料のツールが必要に思えます。実際に4社を運営してみると、そうでもありませんでした。
この記事では、4社の実際の構成と費用を記録します。
結論:有料なのは1社だけ


| ツール | プラン | 年間コスト | |
|---|---|---|---|
| A社 | Slack | 無料プラン | 0円 |
| B社 | LINE | — | 0円 |
| C社 | Chatwork スタンダード | 4名分 | 40,320円 |
| D社 | LINE | — | 0円 |
| 4社合計 | 40,320円 |
有料契約はC社だけです。月額に直すと3,360円で、これが4社分のチャットツール費用のすべてです。
ツールは自分で選んでいない
ここがこの記事の中心です。
4社でツールが分かれているのは、比較検討した結果ではありません。 それぞれ、決めたのが自分ではないからです。
A社のSlackは、メンバーの指定で入った
編集部でSlackを使っているのはA社だけです。理由は単純で、一緒に働くメンバーからSlackを使いたいと言われたからです。
比較して選んだわけでも、機能を評価したわけでもありません。
Chatworkは、前職からの継続
会社を立ち上げる前、会社員だった頃から使っていました。操作に慣れているので、そのまま使い続けています。
そして取引先から「Chatworkで」と希望されることもあります。 その場合は相手に合わせます。
LINEは、それで足りている
B社はひとり法人です。D社は2名と業務委託という構成です。どちらもLINEでやり取りが完結しており、ビジネスチャットを契約していません。
つまり、相手が決めている

整理すると、こうなります。
| 決めた主体 | 結果 |
|---|---|
| 社内メンバー | A社はSlack |
| 取引先 | 相手の希望に応じてChatwork |
| 自分 | Chatwork(前職からの慣れ) |
| 必要がない | B社・D社はLINE |
チャットツールは、自分が気に入ったものを選べる領域ではありません。 誰と話すかで決まります。
比較記事は「SlackとChatworkはどちらが優れているか」を論じますが、実務ではその問いが立ちません。 相手が使っているほうを使うことになるからです。
Slackには、まだ慣れていない
編集部の担当者は、Chatworkのほうが操作に慣れています。 前職から使い続けているので、当然といえば当然です。
Slackに不満があるわけではなく、単に習熟の差です。それでもA社ではSlackを使っています。メンバーがそう指定したからです。
慣れているかどうかと、使うツールは別ということになります。取引先の希望でChatworkを使うのと、構造としては同じです。
費用は月3,360円
C社はChatworkのスタンダードプランを4名分契約しています。1人あたり月840円です。
| プラン | Chatwork スタンダード |
| 単価 | 1人 月840円 |
| 契約数 | 4名分 |
| 月額 | 3,360円 |
| 年額 | 40,320円 |
これが4社分のチャットツール費用のすべてです。
有料にしているのはC社だけ
2本目の記事で、経理コストも同じ構造でした。4社のうちC社だけが有料の体制になっています。
C社は対面の店舗を持ち、従業員が4名いる会社です。人数が増え、業務が複雑になると、そこだけコストが発生します。
逆に言えば、ひとり法人や数名の会社では、無料で足りてしまいます。
- ひとり法人(B社):LINEで完結
- 2名+業務委託(D社):LINEで完結
- 少人数のチーム(A社):Slackの無料プランで足りている
SaaSの比較記事には「無料プランで足りる」とは書かれません。売る側に、そう書く動機がないからです。
小さいのは、意図的にそうしている
ここまで書いたことには前提があります。編集部の4社は、最大でも従業員4名です。
これは事業がうまくいっていないからではありません。事業ごとに会社を分けているため、1社あたりが小さくなる構造です。
そしてもうひとつ、AIが使える前提では、少人数のほうが機動力が出ると考えています。人を増やして分業するより、少数で判断と実行の距離を短く保つほうが速い。意図的にそうしています。
その結果として、チャットツールも軽い構成で足りています。
- Slackの無料プランで足りている — メッセージ履歴の制限が実務で問題になっていません
- LINEで完結する — やり取りする人数が限られています
- 通知を意識で捌ける — 流量が少ないためです
- 相手のツールに合わせられる — 取引先の数が限られています
組織が大きくなれば、どれも成立しません。 履歴が消えて困る、LINEでは情報管理ができない、通知が意識では追えない、ツールを会社として統一する必要が出てくる。
この記事は「意図的に少人数を選んでいる会社の記録」です。 規模の拡大を前提にしている組織には、当てはまりません。
統一しようとは思っていない
4社でツールが分かれていることを、問題だと感じていません。
統一しようとすると、相手に「ツールを変えてほしい」と言うことになります。 取引先にもメンバーにも。それは自分の都合でしかありません。
2本目の記事で経理について書いたことと、構造は同じです。別の会社であり、話す相手も違う。 揃える理由がありません。
通知は、意識して捌いている
複数のツールを使っていると、通知の見落としが心配になります。
編集部ではChatworkとSlackの両方をWebブラウザで開いた状態にしています。アプリではなく、ブラウザのタブとして常時開いておく形です。
この運用で、見落としはほとんど発生していません。
ただし「通知を意識している」という前提があってのことです。仕組みで防いでいるのではなく、注意で防いでいる状態なので、そこは正直に書いておきます。
記録として残しておくこと
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 編集部が運営する4法人 |
| A社 | Slack 無料プラン/0円 |
| B社 | LINE/0円 |
| C社 | Chatwork スタンダード 4名分/月3,360円・年40,320円 |
| D社 | LINE/0円 |
| 4社合計 | 年40,320円 |
| 有料契約 | C社のみ |
| 単価 | 1人 月840円(Chatwork スタンダード) |
| 選定の主体 | Slack=メンバーの指定/Chatwork=前職からの継続と取引先の希望 |
| 通知管理 | 両方をブラウザで常時表示 |
| 組織規模 | 4社とも従業員4名以下。事業ごとに会社を分けている |
| 方針 | AI前提で少人数を維持し、機動力を優先 |
| 未計測 | ツールの切り替えに費やしている時間 |
複数ツールを行き来する時間は計測していません。体感では問題になっていませんが、数字では出せていません。

